
27リッターのMerlin V-12エンジンを搭載し、「The Beast」の愛称で知られるロールス・ロイスが、11月下旬に英国の博物館でオークションに出品される。
1972年製のMerlinエンジンは、第2次世界大戦時の戦闘機スピットファイアに搭載されていたものと同型で、パワーはフォード・マスタング約5台半分に相当する。
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3速オートマチックトランスミッションを装備したこの車両は、1973年に時速295kmを記録し、公式のギネス世界記録を樹立した。


この「クレイジー」なモデルは、奇抜な英国人実業家ジョン・ドッド(John Dodd)によって製作された。彼は自動変速機の修理工場を成功裏に経営していた人物である。
一方、シャシーは英国の別のビルダーポール・ジェイムソン(Paul Jameson)が手がけたもので、彼は元々センチュリオン戦車からMerlin V-12エンジンを入手していた。
ジェイムソンとドッドは、自動変速機関連の仕事を通じて知り合っており、ドッドは機械部分の購入と、それを囲むファイバーグラス製ボディの製作を担当した。

車両は当初ベージュだったが、現在のオーナー(2年前にドッド家から購入)がシルバーとグレーのツートンカラーに再塗装し、内装も落ち着いたブラックにリニューアルした。
また「The Beast」の文字が運転席と助手席の革製ヘッドレストに刻まれるなど、いくつかの改良が施されている。幸いにもステアリングホイールにはドッドの特別なこだわりである彼のイニシャルが中心に残されている。


圧倒的な外観、途方もないパワー、そして驚くべき歴史を持つこの象徴的な車両は、11月29日に英国ウェイブリッジのメルセデス・ベンツ・ワールド(Mercedes-Benz World)でHistoric Auctioneersによってオークションに出品される予定だ。「The Beast」の落札予想価格は7万5,000〜10万ポンドと見込まれている。
写真:Historic Auctioneers。本記事はAIの協力を得て作成され、編集部によって確認されています。
